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エクアドル中央大学(UNIVERSIDAD CENTRAL DEL
ECUADOR)美術学部のハビエル学部長が東京藝術大学に訪ねてきたのは今年の3月でした。彼は絵描きで、東京での展覧会の仕事で来日中でした。これまで両校の交流はなく、どのような要件なのかは全く予想ができない状態でのミーティングでしたが、エクアドルで行っている大学の地域社会に対しての取り組みを聞き、大変興味を持ちました。
それは、エクアドルの首都キトにあるLA・TOLAという地域では貧困が原因で少年少女の不法労働、教育拒否、家庭内暴力が大きな課題になっており、この社会的問題に対して大学が芸術活動を展開することによって打開していこう、というのです。
芸術が社会に機能していくこのLA・TOLAプロジェクトは私が監修しているTURNプロジェクトの、芸術の社会に対する働きかけの構造と似通
っている部分が、ある様な気がしたのです。
TURNプロジェクトは社会の大きな潮流とは、少し異なる背景を持つ人々のコミュニティーにアーティストが訪れて交流し、その1人1人が持っている力を魅力ある姿として発信していくことにより、人と人の社会の中における繋がりのありようを探っていこうというものです。
TURNは2014年に立ち上がり、現在東京都内の施設を中心に約20カ所に約30組ほどのアーティストが交流をし続けています。また南米でも昨年はブラジル、今年はアルゼンチン、ペルーでの展開があり、そんな中でのエクアドルのハビエル学部長の訪問は、南米での次なるTURNの拠点を示唆している案内人の様にも見えたのです。
私は今、この九月からブエノスアイレスを中心として始まる「南米現代美術の第1回国際ビエンナーレ(BienalSur)」の準備で南米に来ています。TURNが招聘されたのです。アルゼンチンに入る前にブエノスアイレスに立ち寄ってハビエルにも再会し、LA・TOLAを視察して来ました。来年がエクアドル日本国交100周年ということもあり、来年あたりにTURN
in LA・TOLAが始まりそうな気がします…。
2017年8月3日、今は冬のBUENOS AIRES(ブエノスアイレス)よ
り。
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